2013年1月30日水曜日

2013第11回奥むさし駅伝(その2)


つづきです。



中継所は徐々にランナーが到着しはじめ、混雑してきました。時間的にまだ来ないと分かっていても、気になります。

時計とにらめっこしながら、10時10分が過ぎました。自分のチームのゼッケン番号が呼ばれ、あと数百メートルで到着しそうです。次のランナーが来ず、襷リレーに時間がかかっているチームはいくつか見てしまうと、早いと思っても、中継場所に並んでしまいます。何度か係の人に「まだ早い」と言われ道路脇に戻ると、すーっと、川内選手が走っていきました。

すぐ目の前に待っていたはずなのに気付かず、走りだした姿を見てようやく本人と気がつきました。

残念ながら、川内選手に抜かされるという夢はかないませんでしたが、
ほどなくして、3区のランナーが視界に入ってきました。

時計は、10時11分台、自分の力を出し切れば、襷をつなぐことが可能な時間で、責任重大となってきました。

襷を受け取り、4区スタート。
まずは数十メートル先で折り返してから、襷をかけて走り始めました。

昨年は最初の1キロゆっくり走りましたが、今回は昨年よりも速く、でもオーバーペースになりすぎないことを意識して走りました。

前方にいた集団とは離されてしまいましたが、下りを利用してそれなり速いペースで走っています。

4区は、3度、西武鉄道の高架橋をくぐるので、そこを個人的にチェックポイントにしていて、前年度のタイムと比較しました。

第1のチェックポイントは4分10秒、昨年より速く走っているつもりが4秒遅い。この時点で、頭の中がパニックになっていました。 

設定タイムの18分10秒は困難で、せめて昨年のタイム並みに走りたいと方針変更しました。しかし、無理して後半失速したら、自分の区間で、襷を繋ぐ夢がついえてしまう。この場から逃げ出したい気持ちを感じながら、とにかく走り続けました。

昨年は軽く走っていた前半、今年は最初から苦しさを感じていました。抜かれるランナーに、ついていくこともできず、昨年は前方に遅いランナーがいて、追い抜くことができたのですが、今年はそのような目標となるランナーもおらず、完全に単独走で苦しい展開になりました。

中間点の看板をチェックすると、9分33秒(少しずれていたと思いますが)、倍にすると19分を超えるペース。19分かかってしまうと、アウトだと思って、さらに焦りはじめます。

第2のチェックポイントは、10分03秒、昨年より10秒ほど遅いタイムで、昨年は後半ペースアップしたので、完全にピンチです。もうとりあえず、全力を出し切ろうと踏ん張って走りました。

しかし、3キロすぎ、一番苦しいところ、そしてラスト1キロに上り坂があるこのコース、ペースは上がりません。
それでも第3チェックポイントは、13分03秒で、昨年より10秒遅いタイムで凌いでいます。

そして、ラスト1キロの看板は14分42秒、4区はここからがやや急な上り坂で、その後、緩やかな下り、そして緩やかな上りで中継所です。

この駅伝では、かなりのランナーに抜かされてきましたが、ラスト1キロからは、抜かされたことがなく、ラストスパートには、ある程度自信を持っています。

最後は全部を出し切る形でペースを上げていきました。背後から足音が聞こえましたが、絶対に抜かされまいと思って、懸命にラストスパートしました。

最後の長い直線は、なかなかたどりつきませんでしたが、何とか5区のランナーに襷リレーしました。

タイムは18分37秒

昨年よりは6秒だけ遅いタイムで何とか踏みとどまりましたが、今回の設定タイムよりは27秒遅く、この時、時計は10時30分16秒、繰り上げまで残すところ19分44秒となっていました。


安全圏の20分は確保できず、責任を感じました。
あとは、もう次のランナーに託すしかありません。


前々回、18分51秒で走ったことがあるランナーですが、当日の様子では2年前ほどの調子ではなく、襷がつながるか、つながらないか、いずれにせよ、秒差の勝負となってきました。

とりあえず着替えて、ゴール地点に向かうため、吾野駅のホームで電車を待ちながら、吉報メールが来ることを願いました。

そして、10時49分、襷がつながったとの連絡が入りました。

挑戦から3年、ついに念願がかないました。
思うような走りができず足を引っ張った分、喜びというよりは、安堵の気持ちが大きかったです。

繰り上げスタートまで、残り42秒でした。

3年前は、4区19分22秒だったので、3年前の走りをしていたら、3秒届かなかった訳で、調子が悪いなりにも、この大会に向けて、皆で練習した成果の賜物だったと思います。

電車の窓からアンカー6区を走る各ランナーを見ながら、東飯能駅に到着し、急いでゴールへ向かいました。

アンカーのゴールには間に合いませんでしたが、ゴール付近に全員が集合して、喜びを分かち合いました。涙を流す人も。感動的な瞬間でした。

今回のレースは、過去のチームの区間最高タイムは2区だけで、目立った快走はなかったですが、一人ひとりがちゃんと与えられた役割を最低限発揮して(私が一番足を引っ張ってしまいましたが)、大きなミスなく全員が走れたことが大きかったです。

仲間を信じ、助け合う。駅伝は、個人レースでは出せない力が発揮できる。
不思議な力を持っています。


駅伝は楽しいです。





タイム
0-1km 3:55 下り
1-2km 3:56 下り
2-3km 4:06 やや下り
3-4km 4:11 上り
4-Goal 2:29 (3:36/km)

4区4.679km 18:37 (3:59/km)



参加賞:ネックウォーマー、バッジ、飲み物サービス

http://www.city.hanno.saitama.jp/0000000959.html

上位の結果

一般の部 1位 東海大学  1:56:20 2位 八千代工業 1:57:23 3位 中央大学  1:58:36 4位 警視庁   1:59:10 5位 城西大学A  2:00:07 6位 城西大学B  2:00:26 7位 新電元工業   2:00:59 8位 イワキ・ザ・プレミアム 2:01:19 9位 ボッシュ   2:01:22 10位 埼玉滑川走友会α    2:01:58 区間賞 1区(9,886m) 30:24  徳永 照(イワキ・ザ・プレミアム(中央大学)) 2区(5,433m) 17:06  吉田匡佑(中央大学) 3区(4,217m) 12:30  村山徳宏(八千代工業) 4区(4,679m) 13:00  川内優輝(埼玉県庁走友会A) 【区間新】 5区(5,294m) 14:59  油井智也(東海大学) 6区(9,283m) 27:16  石川裕之(東海大学) 区間記録 1区 28:29 柏原竜二(東洋大学陸上競技部B) 2区 16:24 野脇勇志(HARUO URATA)(中央大学) 3区 12:24 大石港与(中央大学) 4区 13:01 藤井和也(神奈川大学陸上競技部) 5区 14:36 川上遼平(東洋大学B) 6区 27:11 駒野亮太(コジマMAX)(早稲田大学) 高校の部 1位 東農大三A  1:58:46 2位 佐久長聖A  1:59:31 3位 埼玉栄   2:00:52 4位 花咲徳栄A  2:01:19 5位 武蔵越生A  2:01:43 6位 拓大紅陵  2:02:04 7位 國學院久我山A 2:02:22 8位 西武台千葉  2:02:24 9位 八千代松陰B  2:02:31 10位 花咲徳栄B   2:02:45 区間賞 1区(9,886m) 30:29 竹下和輝(東農大三A) 2区(5,433m) 17:25 宮島幸太郎(佐久長聖A) 3区(4,217m) 13:09 山崎和麻(八千代松陰B) 4区(4,679m) 13:42 芹澤昭紀(埼玉栄)/ 西村昌悟(松山) 5区(5,294m) 14:57 帯津佳祐(東農大三A) 6区(9,283m) 27:40 茂木圭次郎(拓大一) 区間記録 1区 28:41 服部翔大(埼玉栄) 2区 16:25 田村敬明(埼玉栄A) 3区 12:51 西澤佳洋(西部台千葉) 4区 13:20 設楽悠太(武蔵越生A) 5区 14:37 松下朊広(埼玉栄) 6区 27:29 渡邉 諒(埼玉栄)

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間11分53秒 ティギスト・アセファ (エチオピア) 2023年9月 ベルリンマラソン (3分08秒/km)

◆女子日本記録 2時間19分12秒 野口 みずき 2005年9月 ベルリンマラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間09分14秒 風見 尚 (日本)  2018年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分42秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分31秒 ジェイコブ・キプリモ(ウガンダ) 2021年11月(ポルトガル・リスボン)(2分43秒6/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)