2012年3月14日水曜日

2012東京マラソン (完走記 その3)

2012年2月26日

東京マラソン2012 つづきです。

10キロを過ぎて、内幸町、御成門と続く日比谷通りは、職場が近く、見慣れた風景ですが、やはりいつもと景色が違います。そして、毎日見ている東京タワーも、今日は何となく違って見えます。 


(このあたりの写真は、画像が歪んでいます。ご了承を。)

品川で折り返してきた先頭集団とすれ違い、トップはアフリカ勢、少し離れて日本人1位は藤原正和選手(ちょっと驚きました。)、そしてまた少し離れて、日本人の大集団、ランナーからは、「川内頑張れ」の大声援、やはり大人気です。

快適に走っているつもりでしたが、自分の感覚のタイムと実際のタイムとずれが出てきて、キロ2~3秒遅くなってきました。

そして、第一京浜に入って、田町駅前の歩道橋へ、職場の最寄駅です。普段はスーツなのに、今日は甚平とかつら、何となくそわそわして通過しました。

札の辻の交差点を過ぎて品川へ、いつもは歩道から、いつかは東京マラソンで車道を走ると思い続けて、6年目ようやく夢が叶って走れています。 (ちょっとオーバーですが。)

15キロまでのラップは25分45秒、まだ自己ベストペースですが、設定タイム(25:30)よりは悪くなってきました。スタミナが切れそうないやな兆候を感じはじめました。

品川の折り返しに近づくと、たくさんの観衆、仮装をしている分、普段よりもたくさん声援を受けられる快感を覚えながら、折り返しました。

折り返してリズムが変わるかなと思ったのですが、ランナーに追い抜かれる割合も増えて、徐々に、徐々に体力が消耗しつつあることも感じはじめました。

再び、田町、芝、御成門と戻って、東京タワーを間近に見ながら、20キロを通過、この5キロは26分3秒、またペースが落ちてしまいました。それでも20キロまでは、あっという間に到達した感じです。

このあたりから、全身に疲れを感じるようになり、日比谷の沿道の方は、比較的静かに応援しているなあと、違うことを考え、疲れを感じないようにして走ろうとしていました。

有楽町の中間点は1時間48分台で通過、過去最速です。でも、この時点では、願わくば自己ベスト、せめてサブ4という弱気の考えが支配していました。

そして、ついに、銀座4丁目の交差点に突入、男子のトップランナーはすでに通過済みで優勝争いは見れませんでしたが、女子のトップ(大久保選手)が快調に通り過ぎて行くところは見えました。 (最後、逆転されてしまいましたが。。)

銀座の大声援の中、気持ちよく走りたかったのですが、この時点で相当疲れていて、視野も狭くなってきました。それでも、銀座を走れる喜びを感じながら、通り過ぎていきました。

25キロは、26分23秒で通過、何とか落ち込みを抑えましたが、もう限界に到達していました。早く浅草の雷門に到達したいと思っているのですが、ここの数キロがとてつもなく長く感じました。

もう普通のスピードで走るのは困難になり、かろうじて走っているそんな状態になってきました。30キロまで持ってくれると思っていたのですが、それよりも早くスタミナが切れてしまいました。

そんな中、東京スカイツリーが見え始め、そして雷門も近づいてきました。大観衆の中、折り返し、浅草でこの格好なので、応援も多く、何とか走り続けました。

数キロ前から、トイレに入ろうと探していて、29キロ付近のトイレの看板を見つけて、コースから外れて路地に入ってきました。仮設トイレはすいていましたが、以外とトイレまでの距離が長く、ロスタイムが増えてしまいましたが、着物姿で同じような仮装をしている人とすれ違って、お互いエールを交換しました。

コースに戻ってからも、ペースは変わらずゆっくりと30キロ通過、この5キロは32分59秒、トイレの時間を差し引いても大幅なペースダウン、目標はサブ4に下方修正しました。

このあたりからは、意識が朦朧としてきて、フラフラな状態で、給食で人形焼きがどこにあったのか、記憶もあいまいで、何とかゴールを目指していました。

スタートから中間点までは、「お侍さん頑張れ」の声援が多かったですが、銀座を過ぎたあたりから、選手がまばらになり、自分のペースも落ちたことで、胸につけていた「がんばろう栄村」のステッカーが目につくようになったのか、沿道からの声援は、「栄村頑張れ!」に変わっていました。

そして、復路の銀座では、その「栄村頑張れ」が途切れることなく続き、もう歩こうと思っていたのですが、これは、歩けないと思い必死に頑張りました。

築地の35キロは34分7秒(トータル3時間16分)、キロ7分近いペースで、このままではサブ4も危なくなってきました。

今までは、ほとんどアップダウンと感じませんでしたが、ここからは、橋の上り下りが続く、厳しいところに入って行きました。佃大橋の上りも、普段であれば、それほど苦にならず走れるのですが、スタミナが切れた体では、もう太刀打ちできません。

その後、4時間ペースランナーの集団が後ろから迫って追い抜かれましたが、全くついていくこともできませんでした。

ただ、このあたりの沿道の観衆は、熱狂的で、どこよりも、大きな声で応援してくれます。 「栄村頑張れ」の声も、鳴りやみません。

長野県出身ではありますが、栄村出身ではないのですが、栄村を背負って走っているような気持ちです。ちょっと申し訳ない気持ちと、多少気分がよい気持ちと交錯しています。、「一流ランナーはこういう感覚で走っているのだろうか?」と全く次元は違いますが、そんなことを思いながら、何とか走り続けます。

豊洲を過ぎて、有明に入って40キロ通過、この5キロは35分22秒、この時点でサブ4の可能性はなくなりました。

最後は東京マラソンを堪能してゴールしようと思ったのですが、体力的にフラフラな状態で、何とか早くゴールまでたどりつきたいという気持ちになりました。

ラスト1キロ、ビッグサイトも近づいてきましたが、ペースは上がりません。でも、常にたくさんの声援があります。新東名マラソンは歩いてしまいましたが、今回は、体力的に限界が来ていても何とか走っています。声援が本当に力になると実感すると共に、仮装していて良かったと感じました。

最後のコーナーを曲がってラスト200m、ゴールゲートが見えてきました。サンバダンサーや、太鼓やら、国際色豊かな応援を横目に、最後はサングラスを外してゆっくりゆっくり噛みしめるように、ゴールに向かいます。 (そういえば、ちょんまげにサングラス姿に突っ込みを入れる人はいませんでした。)


そして、4時間7分の東京周遊の旅は終わりました。


後半はとても苦しかったですが、とても充実していた42.195キロでした。

ゴール後は、しばらく動けず、普段、走った後で経験のない痙攣を足だけでなく、腕、手の指までも起きていて、体力を使い果たした感じがあります。

完走バスタオル、飲み物、バナナ、みかん等共に、完走メダルも頂きました。
ついに、サロマ、野辺山、富士五湖、北海道の完走メダルコレクションに新たに1つ加わりました。



その後は、広いビッグサイトで、足の痙攣で着替えに苦戦しつつ、ノンアルコールビールでランニング仲間と完走を祝いました。



6年目でようやく走れた東京マラソン、本当に多くの人々に支えられて開かれている大会、走れることに感謝したいそんな気持ちになりました。

さて来年は、どの場所で東京マラソンを迎えているでしょうか?


東京マラソンラップタイム
0-5km 25:01
5-10km 25:21
10-15km 25:45
15-20km 26:03
20-25km 26:23
25-30km 32:59
30-35km 34:07
35-40km 35:22
40-Goal 15:56

4時間6分57秒
(グロス4時間7分47秒)

長野県栄村ホームページ http://www.vill.sakae.nagano.jp/
栄村復興支援機構『結い』 http://kaigo.nsyakyo.or.jp/sakae/ 
2011北信州ハーフマラソン(その1:前日・栄村編) http://marathon-world.blogspot.com/2011/07/2011.html

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間11分53秒 ティギスト・アセファ (エチオピア) 2023年9月 ベルリンマラソン (3分08秒/km)

◆女子日本記録 2時間19分12秒 野口 みずき 2005年9月 ベルリンマラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間09分14秒 風見 尚 (日本)  2018年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分42秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分31秒 ジェイコブ・キプリモ(ウガンダ) 2021年11月(ポルトガル・リスボン)(2分43秒6/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)