2014年10月15日水曜日

「1億円消えた…史上初、台風19号の影響で出雲駅伝が中止に」って本当?

駅伝シーズンの開幕戦 
第26回の出雲全日本大学選抜駅伝競走 は、台風の影響で中止となりました。

スポーツニッポンの記事(2014年10月14日 05:30)では、このように紹介されました。

1億円消えた史上初、台風19号の影響で出雲駅伝が中止に
"テニス・錦織圭選手の出身地として注目を集め、出雲大社の権宮司(ごんぐうじ)千家国麿さんと典子さんの結婚式で盛り上がったばかりの島根県が思わぬ水を差された。13日に予定していた「第26回出雲全日本大学選抜駅伝」が、台風19号の接近による悪天候のため中止。大会史上初めての中止で、代替開催はなし。大会運営資金の約1億円も台風とともに消え去った。"
スポーツニッポンの記事(2014年10月14日 05:30)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/10/14/kiji/K20141014009096510.html

1億円消えたという表現に少し違和感を抱きました。

サッカーや野球、コンサートでは、中止になれば、入場料の払い戻しがあり、代替開催なく中止となれば、入場料収入がなくなり◯億円が消えたことになります。
今年の浦和レッズの無観客試合も、それに当てはまります。

しかし、駅伝は、観戦するのに入場料は必要ありません。
したがって、中止になっても、元々入場料収入はないので、予定した収入がなくなる、ここでいう、消えることはありません。

このように直接的な収入減は、なくなることはないのですが、間接的には色々影響が生じることが考えられます。

出雲駅伝は、運営資金の1億円の収入の内訳は、
企業からの協賛金、
出雲市からの補助
が中心だと思われ、
そのお金で会場の設営、タイム計測、交通整備、選手/関係者の輸送、開会式、閉会式等に使われます。

運営資金が、出雲市内を中心にタクシーやバス、お弁当等物販、警備会社に使われることになり、経済効果の視点で考えれば、中止になっても、そのような効果があったといえます。


考えられる間接的な損失
直接的な損失はありませんが、間接的な損失は色々と考えられます。

出雲市
 
市としては、大会開催することで、全国に2時間半にわたり出雲市内を生中継されるので、広告宣伝効果が得られる予定でしたが、大会中止となり、テレビ中継は5分のみ、その後は、別番組が放送され、出雲市がテレビで紹介される時間が減ってしまいました。

台風19号で中止相次ぐ 出雲駅伝は史上初の中止(2014年10月14日)中日新聞
抜粋
主催の出雲市によると、大会開催のために3000万円の予算を計上しており、経済的な損失も心配される。台風18号が襲来した約1週間前の5日は、高円宮家の次女典子さんと出雲大社権宮司の千家国麿さんの結婚式が出雲大社で行われたが、雨が降らなかったという。大会関係者は「(出雲大社の)神頼みです」と語っていたが、2度目の奇跡は訪れなかった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sports/news/CK2014101402000032.html

また、応援に来る予定の人が、台風の影響で交通機関が止まり、宿泊のキャンセルが増えたり、地元の飲食店の利用がなくなったり という損失も考えられます。

協賛スポンサー 

本来、ゼッケンに企業名が入るので、テレビ中継を見ている人、沿道から観戦する人が、その企業の名が目に入ってくるのですが、中止になり、それがなくなってしまいました。

テレビのCMスポンサーも兼ねているので、代替番組の視聴率が悪かったら、その分、損失となります。
(もし、箱根駅伝だったら、その損害は多額となります。)

テレビ局
 
中止により、代替番組の視聴率が悪かったら、その分、損失。
中継映像の二次利用の収入がなくなる。 等

その他、取材に来ていたフリーランスの記者、物販業者 等 各自、それぞれ損失があったと思います。



お金の話をしてきましたが、一番は、
出場できなかった選手 です。

出雲駅伝の後は、全日本大学駅伝、箱根駅伝と続きますが、
中には、出雲駅伝しか出場できない選手も多くいます。特に4年生はラストチャンスだっただけに、無念だったと思います。

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間11分53秒 ティギスト・アセファ (エチオピア) 2023年9月 ベルリンマラソン (3分08秒/km)

◆女子日本記録 2時間19分12秒 野口 みずき 2005年9月 ベルリンマラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間09分14秒 風見 尚 (日本)  2018年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分42秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分31秒 ジェイコブ・キプリモ(ウガンダ) 2021年11月(ポルトガル・リスボン)(2分43秒6/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)